親が自分の歯を大切にし、きちんと定期的な予防を続けていれば、自然とそういった姿勢がお子さんにも伝わっていくものです。例えば、予防で当院に来られた日には、ご自宅で「今日はこんなことしてきたよ」「こんなことを教えてもらったんだ」とお話されることで、お子さんはそれが当たり前のこととして認識するようになります。そして、逆に親が1日に1回しか歯を磨かない、フロスを使わないといった状態ですと、お子さんはそのケアで十分であると認識してしまいます。お子さんの歯を守るためにも、まずはご家族の方がきちんと予防をして、ご自身の歯の健康を維持するようにしましょう。
お口の中の状態にもよりますが、最低でも半年に一度はお口の中のチェックとお掃除でご来院いただくことをお勧めしています。
特に虫歯治療などが必要なく、予防処置のみを行う場合は、1回あたりの費用は2,000円〜3,000円程度です。長く健康な歯を維持するためにも、予防を欠かさないようにしましょう。
ただ歯のお掃除をするだけでなく、ご自宅でも適切な予防を行っていただくために、歯の健康状態やお手入れの改善点など、ご説明にも力を入れています。
親世代の方が特に注意しなければならないのが、歯周病です。歯周病は歯を支えている土台である歯茎や骨を壊してしまう病気ですので、悪化することで歯を支えられなくなり、抜けてしまう可能性があります。大事なのは歯周病になってから治療をするのではなく、予防としてきちんとお口の中を清潔な状態に保つことです。具体的には、歯磨きを改善し、当院内でも歯周ポケットや歯に付着している残った汚れをきれいにお掃除し、歯石も除去します。
ご家族の方がお一人でお越しになった際も、お子さんの歯の健康についてのアドバイスなどをさせていただくようにしています。もちろん、患者さんの方から何か疑問や質問がありましたら、お気軽にお聞きください。
保護者さんとお子さんを対象にしていますが、保護者の方お一人のご参加でも大歓迎です。
もちろんおじいちゃん・おばあちゃんもどうぞ!
お子さんの歯を
一生むし歯にしないために、
ぜひご参加ください。
お子さんが虫歯にならないようにするためには、ご家族の方が歯に対する意識を高め、食生活なども見直すことが重要です。私たち歯科医院ができるのは、あくまでお手伝い。毎日接するご家族の方が、正しい知識を身につけ、それをお子さんにも伝えてあげるようにしてください。
近年は、「ペットボトル症候群」という言葉があるように、身近にジュースがあり、それが身体の健康に悪影響を及ぼすことが問題になっています。小さい頃から甘いものばかりを飲んでいると、歯の質が弱くなり、虫歯になりやすくなる傾向にあります。まずは家の中にそういったものを置かないようにするところから始めていただければと思います。また、クッキーやキャラメルのような歯に付きやすいもの、アメのように歯が割れる可能性があるものも避けるようにしましょう。味覚は3歳くらいまでに発達するため、幼少期に甘いものばかり食べたり飲んだりしていると、大人になってもそういった食生活が続いていき、虫歯を何度も繰り返してしまうことになります。早いうちに改善して、お子さんの歯を守ってあげるようにしましょう。
歯磨きや食事の習慣は、お子さんの歯の健康に大きな影響を与えますが、間違ったことを続けていると、そのお子さんが大きくなって子供を作った時に、その間違ったことをさらに自分の子供にもしてしまうことになります。歯磨きの仕方が雑でフロスを使わないと、子供も、そのさらに子供も同じような歯のお手入れしかしなくなります。やはり虫歯が多い方の子供は虫歯が多い傾向にあり、どこかでこの連鎖を断ち切らなければ、ずっと同じことが続いていくことになります。子供や孫の歯の健康は、今自分がどう改善していくかにかかっている。そんな意識を持っていただければと思います。ジュースを減らす、フロスも使う…こうしたほんの少しの違いが、大きな差に繋がっていきます。